仕事内容(会社全体、所属部署など)
東京都市大学で大学教員として活動しています.教育や社会連携など幅広い業務がありますが,ここでは研究活動について紹介します.私の研究は,機械力学・制御工学・機械学習の複合領域における理論的発展とモビリティ分野への応用を目指しています.理論的な貢献は科学の発展に不可欠ですが,実践が伴わなければ優れた製品は生まれません.こうした課題を踏まえ,理論と実践の両面を重視した研究を推進しています.
芝浦工大での学びが今の職業にどう生かされているか
芝浦工業大学では物理や数学といった基礎科目が充実しており,大学で学問を深めるための土台を築くことができました.専門科目で学んだ「機械力学」や「制御工学」は,現在の研究活動の基盤となっています.研究室配属後には,専門書の読み方に始まり,実験への取り組み方や資料作成の基本的な作法について学びました.新しいことを学ぶ力やアイディアを出す習慣,研究の進め方は,民間企業および大学での仕事に活かされています.
社会における分野横断として,実際にどのようなことをしているか、または、分野横断を行うには何が必要か
私の専門である制御工学や機械学習は,分野横断的な学問です.これらの専門科目を応用する際には,対象の特性を理解する必要があり,幅広い知識や新たな学びが求められます.前職では自動車会社の研究所に勤めていましたが,その経験から,1つ以上の深い専門性に加えて,幅広い知識が必要だと考えます.広く浅い知識の人材が集まってもよい成果は生まれません.深い専門性をもつ人材が他分野の知識を持つことで,建設的な議論ができます.その議論から分野横断的な新しい技術が生まれると考えます.そのためにも学部時代には基礎科目を学び,大学院において専門性を深めることが重要だと思います.
芝浦工大生へのメッセージ
時間は有限です.体力のある学生時代に,勉強と遊びのどちらも頑張ってください.数学と物理の基礎が身についていれば,エンジニアとして活躍できると感じています.充実した大学生活を送れることを祈念しています.