電気電子工学電気・ロボット工学卒業生の声

電力インフラを支える現場の仕事と大学での学びの重要性

2025年3月31日(月)

一松 祥右さん

2011年3月 電気工学科卒業
2013年3月 修士課程 電気電子情報工学専攻修了

電源開発株式会社

仕事内容(会社全体、所属部署など)

北本直流幹線(北海道と本州を結ぶ直流幹線)の函館変換所の現場保守業務を担っております。私は主に屋外設備の担当として、屋外機器の点検・更新計画などを立案し、電力安定供給に支障のないよう努めております。

芝浦工大での学びが今の職業にどう生かされているか

電力会社に入社したため、当時習っていた電気工学や研究室で学んだ電力システム工学に関して、基礎的な内容から研究室で学んだ応用的な内容まで、すべてが役立っております。逆に、大学で勉強をサボってしまった分野に関しては、社会人になってやり直さなければならなくなったとも言えます。好成績を目指さずとも、最低限度の学習はやっておくべきだったなと反省することが多々ありました。学生時代の授業の中で特に印象に残っているのは、大学3年生で学んだ電気実験です。社会人になってからも機器の仕様選定や各種特性試験などで必要な知識が多く含まれている授業だったと思います。

社会における分野横断として、実際にどのようなことをしているか または、分野横断を行うには何が必要か

他分野に興味を持ち、浅くで良いので知識をつけるよう心がけ、その上で不明点があればその専門分野の人に小学校1年生になった気持ちでなんでも訊くことです。私は過去に変電所の耐震補強工事を担当したことがあります。メインは土木部門ですが、変電所そのものは電気部門の所管であるため、プロジェクト管理は電気部門がやります。最初の頃は、打合せの用語一つ一つもわからない状態で、それにも関わらず課題抽出と全体工程の監理をしなければなりませんでした。そのうちプロジェクトが前に進まなくなり、電気部門の部長に説明を求められ、大変苦労した苦い経験があります。自分は〇〇部門の人間という観念に囚われないことが重要かと思います。

芝浦工大生へのメッセージ

学生である以上、勉強は最優先だとは思いますが、学生の今しかできないことにフォーカスして、なんでもやってみると、自分の人生が素晴らしいものになると思います。OBの一人として、皆様の活躍を祈念しております。