仕事内容(会社全体、所属部署など)
会社全体としましては、完成車メーカーとして、日本、世界を牽引する会社です。自動車の製造、販売以外にも多くの事業に関わっています。環境部は「トヨタ環境チャレンジ2050」に掲げた環境の取組みとして「将来に向けた環境の戦略」を考えています。経理部においては、中長期の経営戦略、収益計画を軸として、例えばカーボンニュートラルに対し、将来のトヨタとしてどうあるべきかを、時期と費用の両面から議論しています。
芝浦工大での学びが今の職業にどう生かされているか
資源エネルギー材料科学研究室((現 資源循環工学研究室)教授 新井剛先生)で、都市鉱山からのレアメタルの分離、回収、リサイクルするための研究をしていました。ここで学んだ内容は、今の仕事で環境を考えるうえで極めて重要であります。電池のリサイクルを考えた場合、材料工学として学んだ設計の考え方、電池の正極材に関してニッケルやコバルトの回収、再利用の考え方は直接活かされていますし、スケジュール管理やシステムの構築・管理については、現在の仕事の取組みにも大いに役立っています。「Team Birdman Trial」において、直接的な知識に加え協働(共同)の重要性が学べたことも今の仕事に活かされています。
社会における分野横断として、実際にどのようなことをしているか または、分野横断を行うには何が必要か
循環型社会・システム構築においては、環境の知識や環境負荷・要素を考える素養が必要となります。しかし、社会においては環境に良いというだけで事業が実現するわけではありませんので、環境に加え、材料、資源、化学、ものづくり、経済的要素など多くの分野を横断的に考える必要があります。学生時代から継続して環境関連の仕事をしていますが、さらに、海外経験により他国の環境への取組みや状況を見ることも、また、環境対策と収益というものを理解して考えられるのも、分野横断の領域と考えます。それぞれの経験を「点」とすれば、点と点を結んで目指す方向性である「線」にすることができることがまさに分野融合の強みであると考えます。
芝浦工大生へのメッセージ
多くのことに挑戦して、興味あることには一生懸命臨んでいただきたいです。失敗経験も含め、その経験が将来に活かされます。また、経験を通して、自身を理解することにもなりますので、将来の進路や仕事を考える良い糧になります。海外で働くことも経験のひとつと考え、積極的に語学勉強や留学を考えるのもいいと思います。最後に、友人を大事にしてください。もっとも貴重な財産ですから。