仕事内容(会社全体、所属部署など)
火力発電所の設計施工事業関連部署に所属しています。私の携わっている主な業務は、ガスを燃料とした火力発電所の設計で、ポンプ、ファン、非常用発電設備など、発電所内に設置する様々な機器の設計に従事しています。発電所の仕様は顧客や地域によって異なるため、カスタムメイドによる設計が求められます。また、海外の顧客向けの仕事も多く、国外の人とチームを組んで業務を進めることも日常的にあります。
芝浦工大での学びが今の職業にどう生かされているか
会社としては機械製造全般を主な事業としているので、機械工学について学んだことが役に立っています。特に業務との関わりで例を挙げるとすればポンプやファンなどの設計業務は自身が大学で行った研究内容にも直結する点が多くあります。
社会における分野横断として、実際にどのようなことをしているか、または、分野横断を行うには何が必要か
エンジニアにとって分野横断的な業務は身近に起こりえるものだと実感しています。私自身の例になりますが、タイの発電所向けに、川の水から純水を作る設備を設計していますが、機械的なフィルターを使ったろ過技術に加えて、化学的な薬液注入によるpHのコントロールや電気的なイオン除去技術を駆使しています。このように、異なる分野の技術が融合して一つのシステム/製品が構築されている事例は多く、これらの業務遂行には自分が学んできた分野以外の知識習得が必要となります。また、輸出業務では法令や商務などに関する知識が必要となるケースもあり、単なる工学の知識だけでなく、広範な知識の習得が重要です。
芝浦工大生へのメッセージ
分野横断とも関連しますが、在学中になるべく多くの分野に触れてもらいたいと思います。そうすることで、社会に出たときに心理的なハードルが下がります。また、4年間という時間はそれなりに長いので、卒業時の自分をイメージして、それに向けて4年間をどう使うのかという意識を持って生活すると実り多い大学生活になると思います。