土木工学都市・環境卒業生の声

橋梁工事に必要な多分野の技術と連携の重要性

2025年3月31日(月)

白石 真由奈さん

2020年3月 土木工学科卒業
2022年3月 修士課程 建設工学専攻修了

オリエンタル白石株式会社

仕事内容(会社全体、所属部署など)

オリエンタル白石は、橋梁の上部工だけでなく下部工や基礎部分の施工と補修補強など、橋梁工事を強みとした会社です。私は技術研究所に所属し、材料の開発、技術の改良に携わっています。現在行っている研究は、橋梁に使用されている鋼材がどのような条件で錆びるのかを検証する解析検討や、現場で必要とされる条件に合ったコンクリートの開発をはじめ、橋梁に関わる多くのテーマについて研究しています。

芝浦工大での学びが今の職業にどう生かされているか

私は芝浦工業大学で、学部4年生、修士1年生および2年生の計3年間、マテリアルデザイン研究室に所属しました。土木構造物に用いられるコンクリートの研究に取り組み、コンクリートの使用材料や配合によって変化する化学的な性質がコンクリートの物性に与える影響について研究を行いました。現在は技術研究所に所属し、橋梁に使用されている鋼材の腐食に関する解析や、ニューマチックケーソン工法適用工事において高圧環境下で打設するコンクリートの配合に関する研究などを行っています。大学の研究室で学んだコンクリートに関する知識や、研究の進め方などが現在の仕事に生かされています。

社会における分野横断として、実際にどのようなことをしているか、または、分野横断を行うには何が必要か

工事で基本となる土木の分野に加え、ニューマチックケーソン工法の様に自社独自の工法を適用する場合には特殊な機材が必要になるので、機械系の分野との連携が重要になります。そして近年はi-Constructionが広まり、工事を行う際にAIやVRを使うこともあるので、情報や通信、電子の分野との連携も重要です。また、コンクリートは化学反応で固まるので化学の分野も関係しています。
分野横断に必要なこととしては、一番は人間関係だと思います。社内だけでも技術チーム、補修補強チーム、機械チーム、AIを得意とするデジタルチームなど様々なチームとの連携が必要なので、コミュニケーションがとても大事だと思います。

芝浦工大生へのメッセージ

やりたいことをやって悔いのない学生生活を楽しんでください。勉強も大事ですが、友達関係を大切にしながら過ごすこともとても大事だと思います。社会に出てからもその友人関係が支えになっています。