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先進機械コース新任教員の紹介(その2)

2025年10月14日(火)

今回紹介する先進機械コースの新任の先生は、社会熱応用工学研究室を運営する古川琢磨准教授です。先生は熱流体の計測技術と解析技術を土台に、社会と直結する熱現象の研究を行っています。具体的には、入浴時温度差による急性循環負荷(いわゆるヒートショック)や熱中症が起こりやすい環境での人体温度分布を、組織と血液との熱的非平衡効果を取り込んだ生体熱モデルと実測データで高精度に予測する手法の開発に取り組んでいます。さらに、仕事量証明方式によるビットコイン採掘に伴う大規模なエネルギー消費を手掛かりに、金融工学と熱工学を結び付け、エネルギー使用が経済・社会に与える影響を定量化する創発的研究を進めています。加えて、室内などの大空間で生じる自然対流について、背景指向シュリーレン法、三次元数値解析を用いて計測と機構解明を行い、空調設計に資する研究も行っています。

自然対流境界層の可視化計測