社会データ・数学教育学研究室 塩澤友樹 准教授
統計学は「変動の科学」とも呼ばれ,特に標本データに基づく統計的推論を働かせる場面では,母集団の性質や標本抽出に伴う変動性を考慮して統計情報を解釈する必要があります。しかし,我が国の大学生であっても変動性を考慮して,統計情報を解釈することが困難である実態が明らかになっています。さらに近年では,統計学はコンピュータ科学を含む,より学際的なデータサイエンス(DS)へと発展しており,生成AIの登場により,ますますデータリテラシーを身に付ける重要性が高まっています。
土木工学分野でも,様々なデータを扱い,統計分析は必要不可欠です。そのため,数学教育学の知見を活かしながら,現在は,学校教育あるいは高等教育,技術者教育(土木工学教育)として,DS内容をどのように学ぶべきか,データリテラシーとしてどのような知識やスキルを身につけるべきかを視野に入れながら研究を進めています。
